見どころ
なんと言っても、白瀧さんの見どころは四季折々の景観です。そこにはただ自然だけがあり、たいへん心地の良い神域の森林浴を楽しむことができます。
中心部には、白瀧さんの名前の由来ともなった滝があり、ご参拝にいらしたみなさまがお祈りをされる場所となっています。
山全体で清んだ空気やマイナスイオンを感じることができますが、それらはこの滝から最も多く放出されています。 この場所は昔と比べて水深が深くなっているため、現在では滝行はできません。一段下がった場所が滝行を行う場となります。
白瀧さんの少し奥まったところには「運命の人との愛を育む白瀧さん」でもご紹介した里登の碑が安置されています。
「あゝ涼しここぞ三笠のおき所」とも刻まれており、亡き里登が安らかに眠れるよう、禅僧は白瀧さんの中でも最も居心地が良い場所を選んだのだろうと思われます。滝への参拝へ向かう途中にありますので、必ず目にすることができ、恋愛成就を願う女性にはお勧めのスポットです。
八二五年に弘法大師空海和尚が、白瀧さんのすぐ上手にある朝熊山の金剛證寺(こんごうしょうじ)を中興しました。その奥の院として鳥羽市の丸山庫蔵寺の建立とご本尊の虚空蔵菩薩を安置された後、大師はここ白瀧さんの川辺の岩の上で瞑想をされたと言われています。
いつのころからか家族の幸福招来を願う者には、岩肌に「極楽」という文字が見え、無病息災を祈願する者には「無」と映るとも言われてきました。
白瀧さんのすぐ下流には土砂が流出するのを防ぐためのダムがあります。
雨が降った翌日だけしか、勢いよく水が流れ落ちる姿を観瀑することはできませんが、白瀧さんとはまた対照的な、人が作った美しい水景を眺めることができます。